【脱出感想】忘却の図書館

全国の日本図書館協会の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。鈴村リク (@alfbds0954) です。

今回は湯島にあるボードゲームカフェコロコロ堂で開催されていた
『忘却の図書館』に参加してきましたので、その感想です。
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【ストーリー】
ここは人々の記憶の集まる図書館。
あなたはここで埋もれた真実を見つけ出さなければならないようだ。

さまざまな記憶と出会うなかで、あなたは意外な結末にたどり着くことになる。

【プレイ方式】
タイプ :ホール型
制限時間:閉館の鐘が鳴った時
人 数 :4人1チーム

今回私は謎解きに成功しました!

個人的満足度★★★★★★★★☆☆ 8/10点 

≪一言≫
本に導かれながら複雑に絡み合ったストーリーを解き明かす。珈琲を飲みながらゆっくりとプレイしてみたい

ざっくり感想

『忘却の図書館』は、 京都の学生を中心とした謎解き制作団体のナゾトキノコさんが主宰している謎解き公演です。
ナゾトキノコの公演は関西方面で開催されること多く、なかなか実際に体験できず、Twitterで流れてくる皆さんの評判を見ながら悔しい思いをしておりました。

そんなナゾトキノコが今月2つの公演を東京で再演すると聞き、「飯食ってる場合じゃねぇ!」とばかりにチケットをゲット
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魔法少女物語の方はスケジュールの都合でゲットできませんでした…無念。

初めてのナゾトキノコ公演なので、ワクワクしながら挑戦したのですが、
心が豊かになれるすげーいい公演でしたよ。



会場は湯島にあるボードゲームカフェ、コロコロ堂の2階。
通常ボードゲームのプレイスペースになっているところを貸し切って、会場としています。

入口には今回の舞台である時ノ森図書館の看板が。
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階段を上って扉を開けると、白を基調とした4つのテーブルと4つの本棚。
記憶をつかさどる図書館を舞台にした公演だけあって、デザインにもこだわりが見えます。
結構広い空間だと思うんですが、1回にたった4グループしか体験できないなんて贅沢なんでしょう。



忘却の図書館のタイトル通り、様々な人の記憶の断片を使って物語が展開されるのですが、ほとんどのものが決してスペクタクルなものではなく、頭の片隅に淡く残る忘れかけていた日常を題材にしたもの。あまりみも身近な話題が多いので、ついつい「私の記憶もどこかに収蔵されているのでは」と考えてしまう。

全体的に優しい雰囲気に包まれながら記憶を巡っていくので、4人でワイワイ遊ぶのも楽しいですが、
一人で、それこそカフェでお茶をしながらじっくり取り組んでみたいシステムでもあります。

謎の感想

謎解きへのアプローチも独特で、 謎解きではなく、むしろ紐解きだなと感じました。
断片を集めて一つのストーリーを紡ぎだし、そこから新たに出現した謎を見つけ、また情報を探しに行く。基本的にはこの繰り返し。 カテゴリは違いますが、steamで配信されている「HER STORY」というゲームを思い出しましたよ。

store.steampowered.com
「行方不明になった夫を探す妻」の証言映像から真実を導き出すゲーム。おススメです。


具体的には触れませんが、通常のパズルがたくさん出てくるみたいな謎はほとんどなく、 ストーリーをどれだけ深く読み込めるかが勝負でした。
序盤はシンプルなのでわかりやすいですが、終盤になるにつれて色々な要素が複雑に絡み合うため、本当に情報整理が大切です。
それでも最後にはスッキリと物語が収まってしまうあたり、ナゾトキノコの構成力には舌を巻くばかりでございます。



正直このシステムはプレイしていてめちゃくちゃ楽しいですし、ストーリーさえあれば無限に作品を生み出せると思う(それが一番難しいケド)ので、続編をぜひ作って頂きたいです。
SF編、歴史編、推理編、恋愛編、漫画編、何でもお待ちしています!